おすすめの純文学作品21選!外国語で書かれた作品編

文学・読書コラム
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サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』

名門校から退学処分になった少年ホールデンの物語を描いています。彼が学校を辞めた理由は、他者を蹴落とす学校のシステムに嫌気がさし、学校生活になじめなかったからです。その後、ニューヨークで転々とした生活をし、嘘と汚い現実に直面して、人を信用できないという決意をするようになります。ただし、唯一心を許せる妹フィーヴィーに会い、自分が他者とかかわらずに生きていくことを伝えるために、小学校で待ち伏せを計画します。

ガブリエル・ガルシア・マルケス『百年の孤独』

100年間にわたるブエンディア一族の物語を描いた物語です。始祖のホセ・アルカディオ・ブエンディアと妻のウルスラ・イグアランが蜃気楼の村マコンドを創設し、近い血縁での婚姻が続いたために奇形児が生まれたことから、ウルスラは婚姻の相手を血の繋がりのない相手に限定する家訓を残します。マコンドは隆盛を迎えますが、玄孫の代には叔母と甥の恋愛結婚という形で家訓が破られ、マコンドは衰退と滅亡へと向かっていきます。

ヘミングウェイ『老人と海』

老人は不漁が続き、笑いものにされていたが、彼には悲壮感がありません。ある朝、彼はライオンの夢を見ました。太陽が昇って2時間後、老人は18フィートの巨大なカジキと遭遇し、3日間に渡る壮絶な戦いを繰り広げます。彼は大魚を仕留めますが、帰路でサメの襲撃に遭い、最後は骨を残すのみとなってしまいました。翌日、少年に誘われて漁に出ることになり、老人は喜びを感じます。そして彼はまたライオンの夢を見て眠りにつくのです。

アルベール・カミュ『異邦人』

アルジェリアの輸出会社で働くムルソーは、母親の葬式に参列し、翌日、以前の同僚であるマリイと再会し、海で遊び、関係を持ちます。友人のレエモンの知人のヴィラを訪れた際、アラビア人の一団に襲われ、レエモンは怪我を負いました。その後、ムルソーが再び一団の男に遭遇し、男を撃ってしまいました。

フランツ・カフカ『変身』

外交販売員のグレーゴルが突然害虫に変身してしまい、家族は恐怖や混乱に包まれます。彼は自室に隔離され、家族も疲弊していきます。グレーゴルは心身ともに消耗し、家族は彼を追放する決心をしますが、すでに彼は怪我と飢えによって死んでしまっていました。グレーゴルの死により、家族は新たな生活の希望を見出します。

トルストイ『アンナ・カレーニナ』

1870年代のロシアが舞台。政府高官カレーニンの妻アンナは、若い貴族のヴロンスキーと恋に落ちますが、カレーニンが離婚に応じないため社交界から締め出されてしまいます。一方、純朴な地主リョーヴィンはキティに求婚しますが、キティはヴロンスキーとの結婚を期待しており、リョーヴィンは失意のうちに農地の経営改善に没頭します。アンナはヴロンスキーとの子供を出産後、重態となり、カレーニンに許されるも、アンナとヴロンスキーは社交界から締め出され、やむなくヴロンスキーの領地に住むことになります。

メルヴィル『白鯨』

19世紀のアメリカで、財布が底をついた男・イシュメールは捕鯨船に乗り組むことを決め、港町ナンタケット島でクイークェグという王子と出会います。彼らはピークオッド号に乗り込むことになり、船には三人の船長がいましたが、エイハブ船長はモービィ・ディックという白鯨に燃えていました。船は南アメリカ、大西洋、アフリカ南端、インド洋、東南アジア、日本を経て、モービィ・ディックと対峙します。

ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』

地主フョードル・カラマーゾフは、強欲で放埒な性格です。子どもたちに興味がないうえ、ふたりの妻を亡くした後は彼らを家から追い出し、さらに美女グルーシェンカと再婚することを計画して、長男のミーチャと大喧嘩を始めます。ミーチャは父を殺して金を盗もうとし、逃走後グルーシェンカに愛を告白しますが、警察に逮捕され、殺害と大金の盗難容疑で裁判にかけられます。

エミリー・ブロンテ『嵐が丘』

都会の生活に疲れた青年ロックウッドは、人里離れた田舎の屋敷に移り住み、大家であるヒースクリフと出会います。屋敷にはヒースクリフのほか、キャサリン・リントンという娘と粗野な男ヘアトンが住んでいました。住人たちの関係は冷え切っており、客前でも罵りあっています。ある夜、ロックウッドは吹雪に降り込められたが、家政婦の案内で内密に宿泊することがでることに。その部屋でキャサリン・アーンショウの日記を発見し、読んでいるうちに眠ってしまいます。目を覚ますと少女の幽霊が現れ、彼女はヒースクリフに呼び掛けます。

ナボコフ『ロリータ』

「ロリータ」は、獄中で書かれた文学者ハンバート・ハンバートの手記です。ヨーロッパからアメリカに亡命した彼が少年時代に出会った恋人アナベルとの別れを忘れられず、後に彼女に似た12歳の少女ロリータに一目惚れし、彼女の母親と結婚して彼女を誘拐しました。しかし、ロリータは彼に反感を持ち、彼女が17歳になった時には、彼女は他の男性と結婚し、彼女の子供を身ごもっていました。

ツルゲーネフ『初恋』

モスクワで暮らす少年ウラジーミルは、隣に引っ越して来た高飛車で悪女なジナイーダに魅了されます。彼女の家で乱痴気騒ぎをして幸福感に浸りますが、彼女は突然厭世的になり、恋人がいることが分かります。ウラジーミルは彼女を監視し、彼女が自分の父親と関係を持っていたことを知ってしまいます。

ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』

18の章に分かれ、それぞれに『オデュッセイア』との対応を示唆する章題があります。ジョイスは、友人や批評家のために『ユリシーズ』と『オデュセイア』との構造的な対応を示す計画表(スキーマ)を作成しており、各章が担う象徴、学芸の分野、基調とする色彩、対応する人体の器官などが図示されています。ジョイスは後に、『ユリシーズ』の構成が『オデュッセイア』の伝統的な三部分割に対応していることを示す書簡を書いています。

スタンダール『赤と黒』

ブザンソン近くの製材屋の末息子であるジュリアン・ソレルの物語です。彼は新時代の青年で、聖職者に出世しようと勉強しています。彼は町長の子供たちの家庭教師になり、レーナル夫人に恋をしますが、密告により、町の誰もが知るところとなります。ジュリアンは神学校に入り、パリのラ・モール侯爵の秘書に推薦されます。彼はマチルドと出会い、2人は愛し合いますが、彼女が彼の子を妊娠し、ラ・モール侯爵は2人の結婚に反対します。

トーマス・マン『魔の山』

療養生活を送るためにスイス高原ダヴォスのサナトリウムにいたハンス・カストルプは、ロシア婦人ショーシャを愛し、民主主義者セテムブリーニや虚無主義者ナフタなどの人々と知り合い、自己を形成していきます。この過程で、彼は理性と道徳に絶対の信頼を置き、“人間”と“人生”の真実を探求します。

ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル』

19世紀初頭のフランスを舞台に、貧困や社会不正に苦しむ人々を描いた小説です。主人公のジャン・バルジャンは、姉と幼い子供たちを養うためにパンを盗んだ罪で19年間投獄されました。出所後、彼は慈善家のリミエル司教から銀の食器を盗みますが、司教は彼をかばい、ジャンは良心を取り戻します。彼はマドレーヌと名前を変え、事業を興し成功しますが、犯罪者であったことがばれてからは苦難が続きます。彼はコゼットを救い出し、実の娘のように愛し、マリウスとコゼットの愛を助けるために学生たちとともに戦います。

フローベール『ボヴァリー夫人』

内気な田舎少年シャルル・ボヴァリーは、中程度の成績で医学校に進み、退職した軍医補の未亡人エロイーズと結婚します。しかし、彼女の嘘により舅と姑に糾弾され、心労がもとで急逝してしまいます。独身に戻った彼は農夫の娘エマに求婚し、結婚生活が始まります。しかし、エマは結婚生活に幻滅し、侯爵家の豪華な生活と比べ、自分の平凡な家庭や夫が嫌になり、都会の社交生活に加われない自分を不幸な人間だと考えるようになってしまうのです。

バルザック『ゴリオ爺さん』

この小説は、パリの下宿屋に住む法学生のウージェーヌ・ド・ラスティニャック、謎めいたアジテーターのヴォートラン、そして下宿屋の老人であるジャン・ジョアシャン・ゴリオの物語です。ゴリオは二人の娘に金を工面するために破産してしまい、それを知った住人たちは嘲笑しますが、ラスティニャックは上流階級に憧れを抱き、従姉妹の手ほどきで社交界に入り込みます。

フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』

1922年の夏、ニック・キャラウェイがニューヨーク州ロングアイランドに引っ越し、ジェイ・ギャツビーの大邸宅の近くに住むことになります。ニックはジョーダン・ベイカーと出席したパーティでギャツビーと出会い、彼の恋心とデイジーとの再会を知ってしまいます。ギャツビーはデイジーと再び愛を育み、彼女と駆け落ちしようとするのですが…。

ジェーン・オースティン『高慢と偏見』

ロンボーンに住むベネット夫妻と五人の娘たちの物語で、彼らの退屈な生活に訪れたミスタ・ビングリーという富豪との出会いを通じて、彼らの娘たちの良縁を探すストーリーです。ミセス・ベネットは、彼女たちの婚期を気にし、彼女たちが富豪のビングリーとダーシーに出会うことに興味を持っています。

ディケンズ『大いなる遺産』

鍛冶屋のジョーに育てられる少年ピップが、脱獄囚の男と出会い、脅されて足枷を切るヤスリを家から盗んで男に与えてしまいます。その後、弁護士から莫大な遺産を相続することを示唆されたピップは、ロンドンへ向かい、貧しい生活を捨てるのでした。

フォークナー『八月の光』

妊娠中のリーナが20歳の時にルーカス・バーチと出会い、彼女がミシシッピ州までたどり着くまでの道のりを描いています。リーナは様々な人々に助けられ、途中で出会ったバイロン・バンチからジョー・クリスマスとジョー・ブラウンという男たちの名前を聞き、ブラウンがバーチかもしれないと感じます。そして、バンチはリーナに一目惚れしてしまうのです。

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